春の祭典 イースター


こんにちは。

4月に入り、日本から桜の便りも聞こえて来る今日この頃。

パースは秋に向かっています。

というか

今年は夏が涼しかったので、逆に最近の方が気温が高かったりして、

未だに北半球のカレンダーが体に染み付いている私には、

ぼーっとしていると、今が何月で何の季節なのか

わからなくなっていたりします。

でもちょっと前からホットクロスバンズがスーパーの店頭に並びだしたり、

街中がパステルカラーに彩られ、

ひよこやウサギやたまごのデコレーションを見かけるようになって、

「ああ、もうすぐイースターだ」

「(西欧諸国の=北半球の)春のお祭りだ」

   ↓

「パースは季節が逆だから秋なんだ」

と3段階で季節を認識したりしています...。

ところで

’イースターって実際のところ、一体なんなの?’

と思っている方、少なくないんじゃないでしょうか。

ということで、今回はイースターについてのお話です。

イースター(Easter)とは、何のお祝いなの?

Easterは、元々キリスト教で最も重要とされる祭日で

「イエス•キリストの復活を祝う」日です。

キリストの誕生を祝うクリスマスよりも重要視されています。

日本語で「復活祭」と訳されるのは、この為なんですね。

十字架につけられ、葬られ、3日後に復活し昇天したとされるキリスト。

聖書によると処刑されたのは「過越(すぎこし)のお祭り」期間中であったそうです。

この「過越の祭」というのは古代遊牧民の春のお祭りであり、

キリストの時代には、その昔エジプトの圧政に苦しんでいたユダヤ人の

エジプトからの解放を記念する期間となっていたとか。

↑(旧約聖書での「出エジプト」のことですね。

この辺りはキリスト教に馴染みがないとわかりづらいかもしれません。

映画がお好きな方は、「十戒」や「エクソダス」を見るとイメージがつかめますよ)

やがてキリスト教がヨーロッパへと伝わる中、 もともと春の時期に祝われていたキリストの復活祭は

アングロサクソン(今のドイツやデンマーク付近)の春の祭典と重なり

ゲルマン神話の春の女神「Eostre(エオストレ)」の名にちなんで

Easterと呼ばれるようになったそうです。 ちなみにキリスト教では、復活祭の40日前(正確には46日前)から準備期間に入り、

この準備期間のことを四旬節(しじゅんせつ)と呼んでいます。

古くはこの四旬節には肉や卵、乳製品が禁制になるという習慣があり、

「四旬節に入る前にお肉をいっぱい食べておこう!」というのが

謝肉祭=カーニバルの始まりだとか。

なるほど、確かにヨーロッパの伝統的なカーニバルは

2月の末あたりに行われますよね!納得です。

話がずれましたが、

キリスト教会では、キリストが処刑された日をGood Friday(聖金曜日)、

復活した日を復活主日と定め、この3日間を過越の聖なる3日間と呼びます。

キリスト教が優勢な西欧諸国ではこの3日間とその翌日も休日となり、 4日間の連休となっているのですね。

イースターって毎年時期が変わるみたいだけど...?

そうなのです。

イースターは移動休日と言われ、暦によって時期が左右される祝日です。

イースターの前身とも言える過越は、太陰暦で

①春分の日の後の

②最初の満月の日

に祝われています。

イースターの祝日を決めるにあたって、

キリストが処刑された過越の期間を基準に、太陽暦に当てはめた結果、

①春分の日の後の

②最初の満月の

③次の日曜日

を復活日として定めた為、年によって最大1ヶ月ほど時期が変わってしまうのです。 今年は(北半球の)春分の日が3月20日で、

その後の最初の満月が4月11日、

その直後の日曜日が4月16日ということで、

その3日前の金曜日からがイースターのホリデイになります。

ちなみに太陽暦を使用して決めているのは、

カトリックやプロテスタント等の「西方教会」であり、 「東方教会」では異なる暦を用いて復活祭を定めている為、時期が異なります。

なかなかフクザツですね。

イースターエッグって?

さて、イースターと言えばまず思い浮かぶのがイースターエッグ。 卵のからを色とりどりに塗って飾ったりしますね。 卵形のチョコレートがお菓子売り場に溢れていて、

この時期はそのチョコレートを野原や公園に隠しておいて

子供たちが探して回るという、エッグハンティングも盛んです。

卵をスプーンに乗せて落とさないように走る、スプーンレースなんて言うのも。

なぜ、卵なのでしょうか?

卵は、「新しい命のもと」であり、「復活の象徴」であるということから

復活祭の中で重要な意味を帯びているのだそうです。

イースターエッグ用の卵のからは、

生卵の上下にキリ等で小さな穴をあけ、竹串を通して中身を抜いて作ります。 最近ではクラフト用品の店などに

ペインティング用の卵形のものが売っていますので、それを利用してもいいですね。

その他に、イースターバニー(ウサギ)なんかも良く見かけますが、

これはうさぎが多産なので「豊穣の象徴」とされるからなのだそうです。

また、ひよこやパステルカラーのお花は、春の祭典でもあるイースターのイメージに

ぴったりですね。

ホットクロスバンズ

エッグチョコとともに外せないのがホットクロスバンズ。

上に十字の飾りがついている、ドライフルーツが入ったパンです。

6個入り、9個入りなどで袋に入って売っていますよね。

英語圏の国で多く見かけるようですが、

上の十字はキリストの受難を表しているのだそうです。

フルーツパンが主流ですが、

フルーツ抜きやチョコチップ入り等色々なバージョンが出ています。

そのまま食べても美味しいですが、

厚みを半分か三分の一にスライスして、

トーストしてみてください。

カリッとした表面にバターを塗って食べると、

絶品ですよ。

どんな風にお祝いするの?

キリスト教の重要な祭日ですので、敬虔な信者は教会のミサに参加します。

ここパースでも同様ですが、一般的には特に何を祝うでもなく、

連休を普通に楽しんでいるようです。

4連休ですので、ちょっと遠出する人も多いですね。

小さな子供たちを学校や幼稚園に迎えに行くと、

自分たちで作ったウサギの耳のヘアバンドを付けて帰ってきたりします。 オランダ人ファミリーの

イースターパーティに招かれたことがあるのですが、

そこでは、

「イースターエッグコンテスト」が開催されていました。

招待客が思い思いにデコレーションした卵のからを持ち寄り、

隣家のご夫婦が審査員になって順位を決めるという、

とてもアットホームなものでした。

オランダの伝統的なイースターブレッドだという、

卵の黄身に見立てた黄色いマジパン入りのフルーツブレッドを頂きました。

また、この時期は何かと言うとエッグチョコが振る舞われるので、

チョコレート好きにはとっても嬉しい季節でもあります。

今年のイースターはスクールホリデーと重なる為、

子供たちは3週間近いホリデーになります。 おうちでホットクロスバンズをつまみつつ、

卵のからでイースターエッグペインティングを楽しんでみてはいかがでしょうか?

参考サイト Ensemble Voce 「教会暦と音楽」

カトリック中央協議会「四旬節 断食とは?」

カトリック中央協議会「過越の聖なる三日間と復活とは?」


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